弊社製品のご利用ありがとうございます。株式会社ベクトルの石川と申します。
CVE-2026-27212 の正体
種類: プロトタイプ汚染(Prototype Pollution)
Swiper 内部のオブジェクト結合処理(extend() / shared/uti
ls.mjs)で、ユーザー入力に禁止文字列が含まれていないかを
indexOf() でチェックしていたものの、Array.prototype
を経由した細工入力でそのチェックを回避でき、Object.proto
type を汚染できてしまう、という不具合です。
VK Blocks Pro 利用時に実際に危険か → ほぼ無害
この脆弱性が成立するには「攻撃
者が制御する入力が、脆弱な extend()
関数に渡される」ことが必須条件です。報告されている実証も
Node.js / Bun
のサーバーサイドランタイムで「信頼できないデータを
Swiper に流し込む」ケースを前提にしています。
一方、VK Blocks Pro での Swiper の使われ方は:
– ブラウザ(フロントエンド)でスライダーを動かすためだけ
に使用
– スライダーの設定値はサイト制作者が固定で渡すもので、訪
問者の入力を Swiper の設定に流し込む作りにはなっていない
つまり「攻撃者が任意の入力を Swiper
の初期化オプションに注入する」経路が存在しないため、実害
が生じる現実的なシナリオはありません。
診断ツールが警告を出す理由
ロリポップのネット診断は、読み込まれている JS
のバージョン番号をスキャンして既知 CVE
と機械的に突き合わせているだけです。利用方法(攻撃経路が
あるか)までは判定しないため、「11.2.10 = CVE-2026-27212
該当 → 要対応」と一律に出ます。いわゆるバージョンベース
の誤検知(false positive)です。
対応の方針
– フロントエンドのスライダー用途では悪用
経路がありません。
– とはいえ診断ツールの警告を消す・将来の安心のため、念のため Swiper を更新したバージョンを今後リリース予定です。
よろしくお願いいたします。